ううううさちゃんと

道重さゆみさんのファンであり、宮崎由加さんのファンでもあります。

サユミンランドール宿命の感想

 

 

3月から始まったサユミンランドール宿命。

昨日、3度目の観賞を終え、最後の観賞だったので感想を記録します。

以前にちょろっと書いた感想と内容が同じところも多いです。

ネタバレと個人的解釈しか含まれません。

 

 

◎ストーリー要約と感想

 

世界一可愛い主人公『さゆみ』の、可愛く生まれてしまったが故の悲しい宿命のお話。

 

世界で一番可愛いさゆみの1日はとても多忙。

スマホを開けばみんなからの愛が溢れている。
1時間刻みで男の子や、モデル事務所の女社長、親友のミクとの約束へ向かう。

でも、誰と会っても失望することや、悲しいことばかり。

御曹司にもIT社長にもモテモテだけど、男の子たちは誰一人さゆみの心を見てくれない。
唯一心を許している親友の恋を手伝おうとしても、親友が好きになった男の子まで自分に夢中にさせてしまう。

そんな、呪いのようなカワイイをひっさげて暮らす「さゆみ」の1日。

 

長い1日を終えて、さゆみは家で1人孤独を抱えて「これで丁度いいの」と歌って眠る。

そしてまた同じ、みんなが待ってる朝が来る。

 

———

 

観れば観るほどに、悲しいなという気持ちが強くなるお話でした。

 

「起きて、さゆみ」

「世界で一番可愛いさゆみ」

「みんなが待ってるよ」

 

と、いう字幕からストーリーは始まり、全く同じ字幕で終わります。

3回観に行ったので計6回、この字幕を見ましたが、これが見るたびに重くなっていきました。

さゆみは、自分を好きでいるはずの「みんな」によって傷つけられたり、悲しい思いをするからです。

 

一番辛いのは、バーでの親友ミクとさゆみの会話のシーン。

ミクが好きになった男の子は、ミクにさゆみのことばかりを話す。そんなことがあったミクは、さゆみをバーに呼び出して話す。

「あの人、さゆみが可愛いって、そればっかり言うから出てきちゃった」

「いいのよ、さゆみのせいじゃないの」

気乗りしないドライブにまで出かけて親友の恋を応援しようとしたさゆみも、ミクちゃんも、2人とも傷ついてしまった。

 

「可愛い」というのは諸刃の剣で、それを持っている側も、持っていない側も傷つける呪いのような面があると思います。

特に持っている側はそれを手放せない。

このお話では「さゆみ」が可愛いことで誰も幸せになっていない。険しい。

 

またこの宿命公演は、さゆが「さゆみ」を演じるという複雑な構成になっています。

「さゆみ」は、さゆによく似た女の子であってさゆそのものではないのですが、さゆみに起こる悲劇をさゆ本人に当てはめてしまって、苦しくなります。

キャストの元Berryz工房清水佐紀ちゃんについても、親友のミクに重ねてしまって、これが個人的にかなりキツくて、最初に見たときはかなり引きずってしまった。

さゆと清水佐紀ちゃんで踊っていてもさゆにしかスポットライトが当たってなくて、清水佐紀ちゃんの顔にはバックの背景が映っていることがあったり、清水佐紀ちゃんがステージの左側で踊っていても、真正面で見れるはずの左側の客席の人はみんなさゆの方を向いていたりします。

その光景は、劇中の選ばれるさゆみと選ばれないミクちゃんに重なる。

 

あんまり、こんな風に思うのも失礼とはわかっているのですが、願わくばサユミンランドールにある程度のキャリアを持った人を起用するのはやめて欲しいなと思います。本当に。

 

———

 

 

◎曲の感想

 

ユミンランドール宿命は「可愛く生まれたさゆみ」を描いたお話なので、曲も「可愛い」ことにまつわる曲ばかりで、個人的に好きなテーマで曲も最高です。

前半の曲はキラキラした単語が散りばめられていて楽しく、「EIGAを見てよ」で一転してシリアスになり、その後は劇中の時間とストーリーに沿って少しずつ寂しい曲になっていきます。

 

歌詞を見ながら曲を聴いていて思うのは、「さゆ」をイメージした部分の強い曲と、役としての「さゆみ」をイメージしてつくられた曲と両方があるように感じて、

これは「さゆ」の話?「さゆみ」の話?と混乱することがありました。

ユミンランドール自体、その辺を曖昧に作っているんだと思いますが。

基本的につんくの曲は「さゆ」色が強くて、樹林さんの曲は「さゆみ」の話。大森さんは中間くらいかな、と思いました。

 

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•キラキラは1日にして成らず!

オープニング曲です。朝起きて、目覚めたさゆが歌い出す。

とにかくさゆが出てきた感動と、綺麗さに撃ち抜かれます。

歌詞だけ読むとハロプロ研修生の曲っぽくもあるなと思いました。

つんくらしい「キラキラは1日じゃ成んねえ」というフレーズをさゆが歌うので、モーニング娘。時代からのファンとしては最高です。

ただ、この曲は大好きなんですが、公演の流れの中で言うとこの曲は浮いてるように感じます。

この曲が一番劇中の「さゆみ」を無視した「道重さゆみ本人」に宛てた曲に聴こえる。

私のイメージですが、「さゆみ」という女の子は、世界一の可愛さを「持って生まれてきてしまった」という感じかなと思ったので、「可愛さ=影練習」と歌うこの曲はちょっと異色に感じます。

 

•朝のfashion show

朝起きたさゆみがお洋服を選ぶシーンで歌う曲。

歌詞の通りのピンクのワンピースに着替えるさゆがとても可愛い。

「色はやっぱりピンクでしょ」でうさちゃんピースをするさゆが見れます。ありがとうございます。

 

•自分に向かって、ウインクひとつ

服を決めたさゆがメイクをしてお出かけの準備をするシーンで歌う曲。

おしゃれでとても好きな曲です。

スマホ開けばみんなの愛が溢れる」という歌詞で、背景に予定が映し出され、スクロールされていく演出が好きです。

そしてさゆみはミツルくんとのデートへ。

 

•ありえない遊園地

御曹司のミツルくんとポルシェでデート。

ミツルくんはさゆみばかりを見ていて運転が荒く、不満になったさゆみが心情を歌い出す。

「可愛くないこと言えないルールに甘えないで」というメロディーが印象的で、気づくと口ずさんでしまう曲です。

大森さんの曲らしく、「口元ほくろ」「ポケモン」などのさゆ関連ワードが散りばめられています。

「可愛くない日も可愛いじゃないと あなた愛じゃない」。サラッと入るこの願望がこの後のさゆみのストーリーに繋がって行きます。

 

•ダーリン、寂しいな

ミツルくんと別れたさゆはファッション誌の編集者(名前失念)と飲食店デートへ。

この彼もワインの話や自慢ばっかりでさゆみは不満になって歌い出す。

「ダーリン 全部全部 勝手に決めて」のメロディーが好きです。

「心ごと全部抱きしめて」と、ここにもさゆみの願望が入っています。

 

•キャンディーボックス

編集者と別れたさゆみ。次はモデル事務所社長のララさんと合流。

事務所に入ることを勧められ、答えを迷っていると、「返事はいつでもいいの。今日は服を買ってあげたいの」と言われショッピングへ。

さゆみが服を選ぶときの歌。

「キャンディーボックス女の子の夢」という、常人では許されない程可愛いフレーズを当たり前のように可愛く歌い上げるさゆとさゆみが最高です。

1つ言うと、演出で鏡が出てくるのでオタクの顔が映るのが辛い。

 

•EIGAをみてよ

続いて大学生のシンヤくん(だったかな)と映画を見るさゆみ。

席に座ってワクワクしたのもつかの間、

「映画を見るよりさゆみを見ていたいな」というシンヤくんのセリフにキレてしまう。

 

「この映画の先に私を映して欲しいの」

「心を覗かれたい それでもかわいいって言えよ」

映画を通して自分の心を見て欲しかった。今までだってそうだったのに。それなのにコイツも私の心を見てくれないと失望するさゆみ。

「それでもかわいいって言えよ」「私の人生に触ってよ」というワードには、これまでの男の子たちとのこともあって爆発してしまったさゆみの苦しさや不安な気持ちが現れています。

 

ここで観ていた映画はさゆみの好きな映画か、あらすじを見て自分に重なる何かがあった映画だったのかな?

席に座った時、さゆみがすごく嬉しそうな顔をしていたので、映画を観ない駄目駄目BOYでこちらも悲しくなります。

曲としては、たぶん1番好きな曲です。

この曲が山場で、物語もここからちょっと不穏になっていきます。

 

•ガールズウォーク

シンヤと別れ、親友のミクと原宿へ。

さゆみとミクは最強で最高の可愛い2人。

窮屈なオトコ受けも今だけは要らない。

この曲自体には特に言及することがないのですが、ここでミクとの仲の良さが描かれているのでこの後の展開がキツいです。

背景に映るさゆみとミク(さゆと清水佐紀ちゃん)のツーショットが親友の割にちょっと距離感ある。

 

•サンセットドライブ

原宿で偶然あったIT社長のゲンと医者のアキラ。

ミクちゃんがアキラに一目惚れ。

ドライブに誘われて、ミクちゃんのために渋々承諾するさゆみ。

そんな夕方に、高速で湾岸までドライブするシーンでかかる曲。

好きな曲です。ステップを踏むさゆが昔のアイドル風で可愛い。

またこの時さゆは水色のワンピースを着ているのですが、夕日をイメージしたオレンジ色のライトが水色のワンピースを照らすと白く光ってすごく綺麗です。

ステップを踏んでスカートがひらひらすると、中に着ているボリュームのある白いパニエが見えてそれも可愛い。

 

•美味しい罠に気をつけて

ミクちゃんとアキラを2人にしてあげたさゆみはIT社長のゲンとレストランへ。

ステキなディナーを食べてなんだかどうでもよくなってきたさゆみ。プロポーズをされて迷う。

正直この心情は今までのさゆみの振る舞いからしてもよくわからない。疲れちゃったのかな。

しかし親友のミクから呼び出しがかかり、プロポーズを断って退出。

 

エンドレスナイト

アキラと別れたミクにバーへ呼び出されたさゆみ。

ミクの話は、最初にも書いた、「あの人さゆみのことばっかり可愛いって言うの。だから出てきちゃった」という話。

ここに関しては辛い意外の感想がないです。

ミクに誘われて満更でもなさそうな顔して出かけたクセしてさゆみが可愛いと言い出すアキラはゴミカス。アキラだけは許すな。

 

•I’m only…lonely lovely girl

バーの後、ミクとカラオケに行き、帰宅したさゆみ。

孤独を抱えたさゆみが眠る前に歌う歌。

「これで丁度いいの 」「どなたのことも傷つけない」という歌詞が切ないです。

演出としては歌が終わってさゆみが眠った後、さゆの座っている台が少し上がって下からライトで照らされるのですが、そのときの水色のワンピースと白いパニエがすごく綺麗。

 

そしてさゆみは眠り、朝へ。

 

「起きて、さゆみ」

「世界で一番可愛いさゆみ」

「みんなが待ってるよ」

 

オープニングと同じ言葉で締められて、終わり。

 

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さゆがずっとあり続けてくれた「可愛い」ということ。

それをただ無責任に讃えたり、羨んだりしているけど、本当は「持っている」側だって辛い。

そんなことは少し想像したらわかるのに、知らないフリしてさゆは可愛くて毎日ハッピーに暮らしていると考えてた身としては少しウッ…となる内容でした。

好きなテーマなので、何回も観たいと思えました。

まだ全然足りないので、東京でも追加があるといいなと思います。

 

さゆみは次の日も傷つくのだろうか。次こそは心を見てくれる人が現れるといいな。などと考えながら東京駅へと向かうのでした。

おしまい。